巨人が「リ・スタート」なら、こっちは痛快な「オ！　リ・スタート」や！　オリックスがリーグ戦再開の西武戦に逆転勝ち。今季２度目の５連勝とした。主役は中島裕之内野手（３２）だ。７回１死満塁から左中間へ決勝の２点適時二塁打。元同僚の岸のカーブを高々とはじき返した。フルカウントからファウルで５球粘った１１球目。古巣からは初めてのＶ打。気持ちで打った。

　「それまで打ち損じていたので、４打席目は絶対に打たなアカンと思っていた。ええ場面で回ってきたからね」。打席に入る前、一塁側ベンチに向けて「仕事してきますわ！」と宣言。その通りに、４番が最高の仕事をやってのけた。

　岸とは３月オープン戦で対戦したが、公式戦は初顔合わせ。試合前はその話題を封印した。「オープン戦でカーブとか見られたから。もういいでしょう」。珍しく口数を減らし集中力を高めていた。兵庫県出身。子供のころ、試合を見に来たほっともっと神戸でお立ち台に立った。「ここでの試合は少ないから、そこでお立ち台に立てたのはうれしい」と笑った。

　たっぷりの睡眠がエネルギー源だ。「だいたい１０時間くらい寝るよ。開幕の時からずっと」。西武時代から夏場に強いが、暑くなっても食欲は落ちないという。今月９日に腰痛から復帰後は、全７試合で安打をマーク。「ええ感じになってきてると思う」。打率も２割８分まで上げてきた。

　「あの打席は気合が入っていた。いいところで打った」。そうたたえた福良監督代行は、チームを率いてから７勝６敗と“貯金１”。最下位ながらムードは完全に上げ潮だ。

（ソースは日刊スポーツ）