【管理人コラムVOL.58】選手自身の型を、まずは信じてあげてほしい。~大山暁史、4年目の開花に思うこと。

こんばんは。オリックスバファローズ最新ニュース管理人のHALです。

試合の中日ってことで、注目選手をピックアップしてコラム記事を書きたいと思います。

テーマは…こちらの選手でいきたいと思います。

今年、一軍のピースに食い込んできた左腕、大山暁史投手です。

■率直に言って、大山の開花は驚いた。

率直に言って、驚いています。

まさか、大山がここまで大きく成長するとは…。というのも、大山のこれまでのキャリアは正直、期待を大きく下回っていたというか…。

亜細亜大卒、セガサミーを経ての遅いプロ入り。(ちなみに、大山は大学では現・ホークスの東浜の控えに甘んじ、社会人時代に数字を挙げながらも一度「指名漏れ」を経験。ドラフトも8位指名と、今までの球歴は決して順風満帆ではなかった)期待されるのは当然ながら「即・戦力」。

にも関わらず、ルーキーイヤーは開幕直後の1試合の登板のみ。翌年は投手陣が崩壊しながらも、自身の一軍登板はナシ。加えて、背番号を鈴木昂平に譲る形になり、早くも崖っぷちに。そして昨年は…3試合の登板で防御率こそ2.08ながら、自責1に対し失点は8。投球回を上回る四球の数に、WHIP(1イニングあたり何人ランナーを出すか、という指標)は驚愕の2.54。さすがにこれでは年末危ないかも…と思いながらも、今年も残留。

今年にかける思いは相当なものがあったと思うんですよね。

■待望の「左殺し」に名乗りを上げた。

で、その思いは数字となって現れました。

ワンポイントゆえに防御率こそやや高い数字(3.75)ではありますが、18試合の登板のうち、失点をしたのは3試合。被打率は.171。対左の被打率も.143と、見事なワンポイント振りを発揮しています。

その各種数字の中でもひときわ目を引くのが、驚異的な奪三振率(12.75)。もちろん、投球イニングがまだ少ない12イニングのため一概には言えないですが、それでも際立って高い数字であることには変わりなく、待望の「左殺し」誕生と言っていいと思うんですよね。

■大山の直球の質が激変した背景。

で、こういう急激な数字の変化の背景には、やはり直球の質の激変とも言える向上があると思います。

それまでの大山は、言うても直球は140前後。その上でなおかつ制球面がおぼつかない。加えてキャンプでは牽制のサイン見落としなど、アップアップな部分が目立っていたんですよね。当然ながら、結果が伴っていないから自信満々に…とは行かなかったでしょうしね。

森福みたいになれという森脇前監督の意向もあり、1年目のオフからサイドハンドに転向するも、結果的にそれも実らず…。ということで、今年は一種の賭けでフォームを以前のスリークォーターに戻したそうなんですよね。

これが大ハマりして、球速がなんせ、別人かと思うほどのMAX149km/hまで成長。しかも、制球面もグーンとアップ(今までの四球も、作戦上仕方のないものが主体で、自滅的な四球は見られなくなった)。おまけに角度も見づらいようで、先日の引き分けになんとか持ち込めたイーグルス戦でも、聖澤にバッティングさせない見事な投球を披露してくれました。

■選手自身の型を、まずは信じてあげてほしい。

こういう背景を見て思ったのが、安直にフォームをいじるのって良くないよねってこと。

やはり、スカウトさんが見て「そのときのフォームで投げてた球」が良かったから指名にこぎつけてるわけですし、そりゃ2、3年とくすぶっているなら一つの手だけど、少なくとも1年目のオフでいじるのはやっぱり、戸惑いながらって話になってしまうと思うんですよね(現在の高木伴の状況がそれに似ている。サイドは正直「見やすい」と解説陣にも一刀両断され、お話にならないレベルに…結局フォームを戻したものの、今年はまだ一軍からお呼びがかからず。昨年度まで所属していた坂寄晴一は球速が120km/h半ばまで落ちて大失敗…)。

だからこそ、まずは今選手自身が持っている型を信じて、目いっぱいやらせてあげてほしいなと思うんです。その方が、選手もコーチも、お互いに後悔が少ないんじゃないかなぁと思うんですよね。今年の大山の開花に、そういうことを感じるんですよね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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「【管理人コラムVOL.58】選手自身の型を、まずは信じてあげてほしい。~大山暁史、4年目の開花に思うこと。」への4件のフィードバック

  1. 難しい問題ですよね、これは。
    コーチの指導を聞き流すと、不穏分子みたいに捉えられてチャンスを失う選手も居ますし…ただ、成功する選手は聞き流す選手もいます。
    よく実績欲しさにフォームを弄ってしまう、って結構ありますし、ただそれで大成する選手もいますから、難しい部分です。

    1. ゆうさん
      コメントありがとうございます!

      そうですねー。
      実際、まったく話を聴かないのはダメ(これはどんな選手でも一緒)ですし、流し方も大事になってくるでしょうね。
      もっとも、追い込まれてるとか、現状のままで明らかに通用していなかった(大山と同時にいじった古川は拒否してる場合でなかったから受け入れて正解だったと思う)選手ならともかく、やっぱ一年目でいじっちゃうとね…。2年続けて1年目、みたいになって積み上がりがなくなってしまいますしね…。

  2. スルーしろ、では無く取捨選択も大切って事です。
    誤解を与えるような書き方になり、申し訳ございません。

    1. ゆうさん
      コメントありがとうございます!

      いえいえ!失礼しました。
      ただ、上手くスルーして大成したのが筒香、ですよね…。一方で聞きまくりでその度に迷う岡田…。
      なんというか…ね。

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